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議事録時短

議事録に時間がかかる原因と、その日のうちに出せる書き方

2026年8月8日 益本奈緒子

会議が終わったのに、まだ席を立てない。メモを見返しながら議事録を打ち直して、気づけば外は暗くなっている。やっと提出したら「もう少し分かりやすくならない?」と言われてしまう。

もし心当たりがあるなら、原因はあなたの要領の悪さではありません。会議中のメモの取り方にあります。ここを変えると、議事録は会議が終わったその場で出せるようになります。

議事録に何時間もかかってしまう、4つの原因

1. 一言一句、書き取ろうとしている

発言をもらさず書こうとすると、手を動かすことに必死になります。すると、話の中身が頭に入りません。会議が終わったときに手元に残るのは、大量の文字と「結局どこが大事だったんだろう」というモヤモヤだけです。

そこから議事録を作るので、もう一度ぜんぶ読み返して、大事なところを探し出す作業が必要になります。会議1時間ぶんのメモを読み返すのに、また1時間かかる。これが残業の正体です。

2. 何を残すかを、会議が終わってから考えている

「あとで整理しよう」と思って書いていると、整理する仕事がまるごと後ろに残ります。しかも時間が経つほど記憶があいまいになるので、判断に迷って手が止まります。

3. 書けば書くほど、読みにくくなっている

情報が多い議事録は、親切なようでいて読まれません。受け取った人は「で、何が決まったの?」を探すところから始めなければならないからです。書けば書くほど、使えない議事録になっていきます。

4. 後回しにするほど、書けなくなる

そしてもうひとつ、いちばんつらいのがこれです。

議事録づくりだけに集中できる時間は、まず取れません。目の前の業務をこなしながら、空いた10分、次の空いた15分と、細切れで進めることになります。

そして中断するたびに、会議の内容が頭から抜けていきます。次にメモを開いたとき、「この発言はどういう流れで出たんだったかな」と思い出すところからやり直しです。思い出せないから手が止まる。手が止まるからまた後回しになる。そのあいだにも記憶は薄れていきます。

だから、時間が経てば経つほど議事録は書きにくくなります。「あとでまとめて」と思った時点で、いちばん大変なやり方を選んでしまっているのです。

逆に言えば、会議が終わった時点でほぼできあがっていれば、この苦しみは丸ごとなくなります。思い出す作業がいらないからです。

議事録に必要なのは、たった2つだけ

会議のメモを取るとき、残すものを2つに絞ってみてください。

この2つ以外は、議事録に書かなくても困りません。議論の途中で出た意見や、脱線した雑談は、読む人にとって必要な情報ではないからです。

逆に、この2つが抜けている議事録は、どれだけ長くても「分かりにくい」と言われます。上司が知りたいのは経過ではなく、何が決まって、次に誰が動くのかだけだからです。

会議中にやること

やることはシンプルです。聴きながら、その場でポイントを掴む。

発言を追いかけるのをやめて、「今の話で決まったことは何だろう」「誰が動くことになったんだろう」と考えながら聴きます。そして決まった瞬間だけ、短く書き残します。

慣れるまでは、書く量が減ることに不安を感じるかもしれません。「聞きもらしたらどうしよう」と思うからです。でも実際にやってみると、書く量が減ったぶん話がよく聞こえるようになります。手を動かしていないので、頭が話に集中できるからです。

会議が終わった時点で、メモにはすでに決定事項と次の行動だけが並んでいます。あとはそれを清書するだけなので、書き写すというより、そのまま提出できる状態に近くなります。

実際に変わった方がいます

病院で働いている受講生の方は、以前はこんな状態でした。

会議中に大量にメモをするけれど抜け漏れが多く、大事なところが分からない。業務中に議事録を作成できず、いつも家に持ち帰って、休みの日に半日ほどかけて仕上げていました。

書き方を変えたあとは、こうなりました。

会議中に要点を明確に掴めるようになり、業務の合間に10分で完成させることができます。家に仕事を持ち帰ることがなくなり、休みの日にたっぷりリフレッシュできるようになりました。

半日かけていたものが10分になったのは、書くのが速くなったからではありません。書く量そのものが減ったからです。

次の会議から、試せること

明日から全部を変える必要はありません。次の会議で、これだけ試してみてください。

最初は手持ちぶさたに感じると思います。書く欄が埋まらないからです。でもその状態こそが、話をきちんと聴けている状態です。

ノートの書き方は、練習すれば変わります

「全部書く」から「選んで書く」へ。言葉にすると簡単ですが、長年の書き方のクセはなかなか変わりません。何を残して何を捨てるかの判断には、コツがあります。

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